配信にも最適なキャプチャボード一覧・比較
キャプチャボードの仕組み
ゲーム配信を行うために最低限必要なスペック
多くのゲームは1080p@60fpsの解像度とリフレッシュレートで映像が出力されるため、1080p@60fpsに対応しているキャプチャボードを購入すれば、キャプチャボード側がボトルネックになることは無く、最高画質のまま配信上に出力することができます。
※PS5は240fpsまで出力可能だが、配信サイト側が高リフレッシュレートには未対応(そのうち対応される可能性はあります)
(厳密にはビットレートなども重要で、中華メーカーの格安キャプボはビットレートの上限が低く、映像の動きが激しくなるとスペック通りの出力ができず、映像のカクツキが起こる原因になります。)
また、低遅延のパススルー機能がないとゲームプレイが困難になる場合もあるため、低遅延パススルーに対応したモデルの購入がおすすめです。
(中華メーカーの格安キャプボは、パススルーの遅延が大きいものもあり、ゲームプレイする際に遅延が大きくラグを感じやすくなります。)
もちろん、価格的には中華メーカーが優秀なため検討することは間違いではないのですが、上記のリスクを考慮した場合には、大手メーカーのほうが信用にあたると筆者は考えています。
内蔵型/外付け型
内蔵型と外付け型で大きな差はないので、お好みで大丈夫です。
原価的には内蔵型のほうが安くはなりますが、外付けタイプのほうが需要があり大量生産可能で安くなるため、価格的な差はそこまでありません。
ただ、ウルトラハイエンド(4K/60fps 1080p/240fps)のキャプチャ性能を求める場合には内蔵型のものしかありません(USB規格では転送速度が追い付かないため)
エンコード方式
ハードウェアエンコード
キャプチャボード側でエンコード処理を行うもの
PCに余計な負荷をかけることがないため、エンコード処理を行うグラフィックボード/CPUの性能が低いPC向け
一方で高画質配信や低遅延配信には向かない
ソフトウェアエンコード
PC側のソフトウェアでエンコード処理を行うもの
PC側で処理を行うため、高画質配信や低遅延配信が可能になる
しかし、エンコード処理を行うグラフィックボード/CPUの性能が低いと機能しない
※両対応のものもあります
大手メーカー
- AVerMedia(アバーメディア) (台湾)
- elgato(エルガト) (Corsair傘下・アメリカ)
- I-O Data(アイオーデータ) (日本)
2020年現在AVerMediaとelgatoの2社が大手メーカーですが、日本のI-O Dataも作っています。
この三者であれば、よくわからない中華メーカーよりは安心して利用でき、サポート体制も整っています。
スペック比較表
製品名 | AVerMedia GC311 Live Gamer Mini |
AVerMedia C988(GC570) Live Gamer HD2 |
AVerMedia C878 PLUS Live Gamer Portable 2 PLUS |
AVerMedia GC550 PLUS Live Gamer Extreme 2 |
AVerMedia GC553 Live Gamer ULTRA |
AVerMedia GC573 Live Gamer 4K |
AVerMedia GC555 Live Gamer Bolt |
elgato HD60 S |
elgato HD60 S+ |
elgato HD60 Pro |
elgato 4K60 S+ |
elgato 4K60 Pro Mk.2 |
I-O Data GV-USB3/HD |
I-O Data GV-US2C/HD |
I-O Data GV-4K60/PCIE |
内蔵/外付け | 外付け | 内蔵 | 外付け | 外付け | 外付け | 内蔵 | 外付け | 外付け | 外付け | 内蔵 | 外付け | 内蔵 | 外付け | 外付け | 内蔵 |
エンコード方式 | ハードウェアエンコード | ソフトウェアエンコード | ハードウェアエンコード | ソフトウェアエンコード | ソフトウェアエンコード | ソフトウェアエンコード | ハードウェアエンコード | ハードウェアエンコード | ソフトウェアエンコード | ソフトウェアエンコード | ハードウェアエンコード | ソフトウェアエンコード | |||
接続規格 (PC側) |
USB2.0 | PCIe x1 Gen2 | USB2.0 | USB 3.1(USB3.0も可) | PCIe x4 Gen2 | Thunderbolt 3 | USB 3.0 | PCIe x1 Gen2 |
USB 3.0 | PCIe x4 Gen2 |
USB 3.1(USB3.0も可) | USB 2.0 | PCIe x4 Gen2 |
||
入力端子 (ゲーム機側) |
HDMI 1.4 | HDMI 2.0 | HDMI 1.4? | HDMI 2.0 | HDMI 1.4? | HDMI 2.0 | HDMI 1.4? | HDMI 2.0 | |||||||
出力端子 (パススルー側) |
HDMI 1.4 | HDMI 2.0 | HDMI 1.4? | HDMI 2.0 | HDMI 1.4? | HDMI 2.0 | HDMI 1.4? | HDMI 2.0 | |||||||
パススルー機能 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
パススルー解像度 | 1080p@60fps | 4K(2160p)@60fps 1080p@60fps |
4K(2160p)@60fps (HDR対応) 1440p@144fps 1080p@240fps |
1080p@60fps | 4K(2160p)@60fps 1080p@60fps |
1080p@60fps | 4K(2160p)@60fps (HDR対応) 1080p@60fps |
4K(2160p)@60fps (HDR対応) 1080p@60fps |
1080p@60fps | 4K(2160p)@60fps 1080p@60fps |
4K(2160p)@60fps 1080p@240fps |
||||
キャプチャ解像度 | 1080p@60fps | 1080p@60fps | 4K(2160p)@30fps 1080p@120fps |
4K(2160p)@60fps (HDR対応) 1440p@144fps 1080p@240fps |
1080p@60fps | 4K(2160p)@30fps 1080p@60fps |
1080p@60fps | 4K(2160p)@60fps (HDR対応) 1080p@60fps |
4K(2160p)@60fps (HDR対応) 1080p@60fps (動作保証はないが240fpsも可能?) |
1080p@60fps | 4K(2160p)@60fps 1080p@240fps |
||||
推奨スペック | GTX 650/870M 以上 | GTX 660/870M 以上 | GTX 1060 /1050Ti以上 | GTX 660以上 | GTX 1060以上 | GTX 1060以上 | GTX 1060以上 | GTX 1060以上 | Intel HD Graphics 4000以上 GTX 660以上 |
Intel HD Graphics 2000以上 |
GTX 1080以上 | ||||
同梱ソフト | RECentral(録画配信ソフト) RECentral Express(上記Mac版) |
RECentral(録画配信ソフト) | RECentral(録画配信ソフト) RECentral Express(上記Mac版) Cyberlink PowerDirector 15 for AVerMedia (動画編集) |
RECentral(録画配信ソフト) Cyberlink PowerDirector 15 for AVerMedia (動画編集) |
RECentral(録画配信ソフト) RECentral Express(上記Mac版) Cyberlink PowerDirector 15 for AVerMedia (4K編集対応) Gaming Utility(解像度調整) |
Elgato Game Capture HD Software | I-O DATA HD Mix Capture PowerDirector 14 for I-O DATA |
I-O DATA HD Mix Capture PowerDirector 15 for I-O DATA |
I-O DATA HD Mix Capture | ||||||
その他 | Mac対応 | 3.5mm AUX端子(3極) 入出力可能※1 | Mac対応 単体録画機能 3.5mm AUX端子(4極) 入出力可能※1 |
超低遅延キャプチャ機能※2 AMDCPUと相性が良くない |
超低遅延キャプチャ機能※2 Mac対応 AMDCPUと相性が良くない |
超低遅延キャプチャ機能※2 | 超低遅延キャプチャ機能※2 Mac対応 |
Mac対応 AMDCPUと相性が良くない |
AMDCPUと相性が良くない | 単体録画機能 3.5mm AUX端子(4極) 入出力可能※1 AMDCPUと相性が良くない |
3.5mm AUX端子(4極) 入出力可能※1 | 付属ソフトでないと生配信不可? | |||
定価 | \20,750 | \23,500 | \24,000 | \27,000 | \31,750 | \36,000 | \55,000 | \19,769 | \28,268 | \26,120 | \56,256 | \31,226 | \22,100 | \23,200 | \41,100 |
販売先 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 | Amazon 楽天 |
補足
※1 3.5mm AUX端子(3/4極) 入出力可能とは、ゲームのVC(ボイスチャット)も載せて録画することが可能になります
→CS版APEXなどのVCを利用するゲームの録画・配信に最適です
※2 超低遅延キャプチャ機能は、録画・配信への出力が低遅延化されます(50ms以下の遅延)
→よりラグの少ない配信を実現できます。また、ゲームによってはパススルー用のモニターが不要になる場合もあります(FPS等はパススルー出力必須)
個人的な推測ですが、AVerMediaのハイエンドモデルにボイスチャットオーディオの入出力機能が存在しないのは、超低遅延機能を利用して、PC上のキャプチャ画面を利用してのゲームプレイを想定しているため、PC側のVCソフトの利用を想定しているためかと思われます。
そのため、PS4のVC機能を利用して配信する場合などは3.5mm AUX端子(3/4極) 入出力可能のキャプチャカードを買うか、独自でサウンドミキサーを噛ませることをオススメします
おすすめキャプチャボード(総評)
大手メーカーで1080p@60fpsが最安値のキャプチャボードはelgato HD60S か I-O Data GV-USB3
PS4等でVCを利用した放送を行いたいならVC音声のキャプチャ機能があるAVerMedia C878 PLUSがおすすめ
パススルー用のモニターを用意したくない場合には、AVerMediaの上位モデル(AVerMedia GC550 AVerMedia GC573 AVerMedia GC553 AVerMedia GC555)がオススメ
240fpsや4Kなど性能を重視したい場合にはAVerMedia GC573 と I-O Data GV-4K60がオススメだが、どうしても外付け型にこだわりたい場合にはAVerMedia GC555 (要Thunderbolt 3対応)